2019年7月1日月曜日

2群の幾何平均の群間比の信頼区間の話

2群の幾何平均の群間比とその信頼区間を出力したい時は,PROC TTESTが使えますという話です.

幾何平均自体はほかのプロシジャでも出せますが,幾何平均の群間の比が出せるのはttestくらいかなと思っています.ほかでも出せたら是非教えてください.単なる群の幾何平均の信頼区間はsurveymeansでも出せますが.

ttestプロシジャにdist=lognormalを指定すると幾何平均が出せます.出力の中のConfLimitsをデータセットにすると,その中に群間の幾何平均の比の信頼区間が入っています.

proc ttest data=sashelp.class dist=lognormal alpha=0.05 ;
    class sex ;
    var weight ;

    ods output ConfLimits = CL ;
run ;

取得したデータセットのうち,Geomeansが幾何平均,LowerCLとUpperCLが幾何平均の信頼区間です.このほかにもCVで変動係数やその信頼区間が取得できますが,今回は載せていません.

この内のClassが"Raito(1/2)"となっているのが群間の比です. そのまんまですね.見た通り1/2,今回で言うところのF/Mしか出せません.M/Fが欲しいときはMを1,Fを2にした別変数作って,その変数をclassに指定してください.Format作ってorder=formattedを指定しても行けますが,私はいつも別変数作っちゃいますね...

またMethodがPooledは2群の分散が等しい場合,Satterthwaiteは分散が等しくない場合です.welchのほうが聞き馴染みがありますが...大体の場合はPooledですかね?

今回はalphaを明示していますが,指定しないと0.05 が当たります.つまり95%信頼区間ですね.alphaに0.1を指定すると90%信頼区間を出してくれます.データセットではなく結果ウィンドウの表示を見ると何%の信頼区間が出ているかを表示してくれています.本来はデフォルトの0.05をあえて指定する必要はあまりないんですが,書かないとピンとこないと言う説があるのも確かです.